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利益の100万円から銀行と友人に利子を払うと、残りが83万円。
この83万円が、とりあえずの1年間の儲けである。
これを「経常利益」という。
ここから税金を払った残りが「当期利益」である。
「当期利益」は「純利益」と呼ぶこともある。
税率を50%として、この喫茶店が1年間に稼いだ純利益は、41万5000円となる。
この喫茶店は、500万円の資本金から、1年間で、41万5000円の利益を生んだ。
41万5000円は、500万円の8.3%である。
これは、資本金に対する利益の比率を意味する。
証券用語では、ROE(リターン・オン・エクイティ)と呼ぶ。
また、この喫茶店は、資本金と借入金を合わせて、全体では1000万円の資産を活用している。
利益の全資産に対する比率は、4.15%。
これを、ROA(リターン・オン・アセット)と呼ぶ。
さて、純利益の41万5000円は、新たに、未処分利益として資本の一部になる。
会社の儲けた分だけ、株主の資本が増えたのである。
この41万5000円は、資産の方には、どのように現れているであろうか。
喫茶店は、毎日の売上を銀行に預け、そこから、さまざまな経費を払い、コーヒー豆を買っている。
つまり、このカネの一部は銀行に預金されていて(現金)、残りはコーヒー豆の在庫になっている(在庫資産)。
厳密に言えば、預金の一部は、人件費、光熱費の未払い分かもしれない。
このように、会社の決算では、バランスシートのライアビリティとアセットの合計は必ず一致する。
私たちの懐を出入りするカネと違って、会社の使うカネはすべて帳簿に記載されるから、そうなるのである。
もし、コーヒーの売上が不振で、経費の400万円に足らない350万円しかなかったら、どうなるであろうか。
アセットの方では、事業を開始したときに100万円あった現金が50万円に減る。
この分だけ、ライアビリティも減らなければならない。
銀行や友人からの借金は減らせないから、資本金を充てるしかない。
500万円あった資本金が450万円に減る。
会社が損を出したら、株主の財産が減るのである。
こういうことを考えれば、会社は株主のもの、と実感できるであろう。
実は、ここまでの話では、一つ、重要なことを無視している。
仮に500万円の売上があったとしても、41万5000円儲けたとは言えないのである。
売上が不振で、喫茶店を閉店する場合を考えてみれば、よくわかる。
その場合、マンションやイス、テーブルなどの備品を売り払い、銀行と友人に借金を返済することになる。
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